杏花戯曲十種とは?市川左團次家の家の芸と演目一覧

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高島屋「家の芸 杏花戯曲十種」の見出し画像と定紋

二代目市川左團次は、上方歌舞伎の名門・左團次家を代表する役者で、特に二枚目役や世話物を得意としました。

家の芸を体系化し、情感豊かな演技や美しい間、台詞廻しの妙を重視したことで知られています。

そんな彼が選びまとめた演目集が「杏花戯曲十種」。

目次

杏花戯曲十種とは?

「杏花戯曲十種」は、二代目市川左團次が選んだ高島屋・市川左團次家の代表的なお家芸をまとめたものです。

元々は「松莚戯曲十種」と呼ばれていましたが、二代目左團次の俳名「杏花」に由来して現在の名称になりました。

左團次家の芸の特色や代表作を知るうえで、非常に重要な演目集です。

杏花戯曲十種演目一覧

演目名概要作者
修禅寺物語(しゅぜんじものがたり)面作師・夜叉王と、父の打った面を顔につけたまま戦で命を落とす娘かつらの悲劇を描く新歌舞伎の代表作。岡本綺堂
鳥辺山心中(とりべやましんじゅう)京都・鳥辺山を舞台にした心中物。武士と遊女の悲恋を描く。岡本綺堂
番町皿屋敷(ばんちょうさらやしき)「皿屋敷」伝説を題材に、旗本・青山播磨と腰元お菊の、すれ違いから悲劇へ至る恋を描く新歌舞伎屈指の名作。岡本綺堂
今様薩摩歌(いまようさつまうた)薩摩を舞台にした作品。岡鬼太郎
将軍江戸を去る(しょうぐんえどをさる)江戸城明け渡し前夜、時代の転換点に立つ徳川慶喜の苦悩と決断を描く新歌舞伎。真山青果
新宿夜話(しんじゅくよばなし)資料が限られており、詳細は今後の調査課題です。―
文覚(もんがく)資料が限られており、役名か通称かも含めて不確かです。―
佐々木高綱(ささきたかつな)資料が限られており、役名か通称かも含めて不確かです。―
尾上伊太八(おのえいだはち)資料が限られており、役名か通称かも含めて不確かです。―

文覚(もんがく)、佐々木高綱(ささきたかつな)、尾上伊太八(おのえ いだはち)については、資料が不足しており、役名なのか通称なのかが不確かです。

杏花戯曲十種のよくある質問(FAQ)

「杏花」とはどういう意味ですか?

二代目市川左團次の俳名(俳句を詠むときの号)です。もともとは「松莚戯曲十種」と呼ばれていましたが、この俳名にちなんで現在の名称に改められました。

杏花戯曲十種にはどんな作品が多いですか?

岡本綺堂や真山青果、岡鬼太郎といった、明治〜昭和期に活躍した劇作家による「新歌舞伎」作品が中心です。江戸時代からの古典に対し、近代的な心理描写を取り入れた作品が多いのが特徴です。

歌舞伎十八番との違いは何ですか?

歌舞伎十八番は市川團十郎家の荒事を中心としたお家芸ですが、杏花戯曲十種は市川左團次家(高島屋)が得意とした、新歌舞伎中心のお家芸という違いがあります。

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歌舞伎とは?初心者向けにわかりやすく解説

まとめ

「杏花戯曲十種」は、左團次家の芸を知る上で欠かせない作品群です。
情感や間、台詞回しなど、家の芸の特徴が凝縮されており、上方歌舞伎の魅力を理解する手がかりになります。
現代の観劇や研究においても、演目や役者の芸風を追う上で重要な参考資料です。

▶歌舞伎の家の芸とは何か――意味と代表演目を解説

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