十八代目中村勘三郎の『春興鏡獅子』を観た感想(2009年1月 歌舞伎座さよなら公演)
2009年1月
歌舞伎座「壽 初春大歌舞伎」公演。
その舞台で上演された十八代目 中村 勘三郎による『春興鏡獅子(しゅんきょう かがみじし』を歌舞伎座さよなら公演のDVDで鑑賞しました。
実はこの舞台、十八代目勘三郎にとって17回目、そして生涯最後の『春興鏡獅子』となった公演です。
勘三郎は20歳のときにこの演目を初めて演じて以来、祖父・六代目尾上菊五郎から父・十七代目中村勘三郎を経て受け継いだ大切な当たり役として、繰り返し舞台にかけてきました。
2012年に勘三郎が亡くなった後、この2009年の舞台はシネマ歌舞伎としても劇場公開されており、勘三郎ファンにとっては特別な意味を持つ映像です。
新歌舞伎十八番とは、七代目市川團十郎と九代目市川團十郎が自分の当たり役を撰した成田屋・市川宗家のお家芸です。

実際には18演目なわけではなく、現代ではほとんど上演されない演目も多いそうです。
あらすじ(ざっくり)
小姓(身の回りの世話係)・弥生が余興として踊るうち、手にした獅子頭に魂が宿り、弥生は姿を消し、やがて獅子の精が現れて胡蝶とともに牡丹の花に戯れ狂う。
前半の奥ゆかで優美な女小姓の舞いと、後半の勇壮な獅子の舞を一人の役者が踊り分ける点が最大の特徴の歌舞伎舞踊の名作で、終盤の豪快な「毛振り」は最大の見せ場となっています。
場面ごとの詳しいあらすじ、登場人物紹介はこちらの記事にまとめています。


春興鏡獅子を観て
当たり役など
当たり役
六代目尾上菊五郎
八代目 尾上菊五郎
『春興鏡獅子』は明治26年(1893年)、九代目市川團十郎が初演しましたが、團十郎自身が演じたのは一度きり。
大正3年(1914年)に六代目尾上菊五郎が市川翠扇から振付を教わって以来、菊五郎家の当り芸として磨き上げられ、現在の型として受け継がれています。
来日した文豪ジャン・コクトーが六代目菊五郎の『鏡獅子』を観て「名優菊五郎は俳優ではなく、むしろ舞台の上の神主である」と評したという逸話も残るほどの名演目です。
おすすめ
尾上右近さんが頑張っておられます。
鑑賞レーティング
総合満足度 ★★★★★★★★★★
初心者おすすめ度 ★★★★★★★★☆☆
見どころの密度 ★★★★★★★★☆☆
心に残る度 ★★★★★★★★☆☆
再観たい度 ★★★★★★★★★☆
「※評価は個人の好み(舞踊好き/義太夫好き)が反映されています」
かぶしげオススメの席の選び方
舞台全体を観るなら中央7~9列目あたりいわゆる『とちり席』2階最前列『天覧席』
イチオシはどぶ席
この演目は一人の役者が優美な女小姓・弥生と勇壮な獅子の精を一幕で踊り分けるのが見どころなので、その切り替わりの瞬間をどこで見るかが座席選びの分かれ目になります。
弥生の引っ込みと獅子の精の出と花道を使います。
両場面ともかなり迫力があるので花道すぐ横の8列目あたりが舞台も見やすくオススメ
あまり前の列だと上手側が少し見にくいです。
花道脇ではなくどぶ席をおすすめな理由は七三で見得を切ることがないのと
すぐとなりが花道なので前列の頭がじゃまになりにくいのです。


よくある質問(FAQ)
- 『春興鏡獅子』は十八代目中村勘三郎の当たり役として、どのように受け継がれてきましたか?
-
十八代目中村勘三郎は、祖父・六代目尾上菊五郎から父・十七代目中村勘三郎を経て『春興鏡獅子』を受け継ぎました。
20歳で初めて演じて以来、当たり役として繰り返し舞台にかけています。 - 2009年の『春興鏡獅子』公演は、なぜ特別な意味を持つのですか?
-
2009年1月、歌舞伎座「壽 初春大歌舞伎」で上演された舞台は、十八代目勘三郎にとって17回目にして生涯最後の『春興鏡獅子』となりました。
勘三郎が亡くなった2012年以降には、シネマ歌舞伎としても劇場公開されています。 - 『春興鏡獅子』はいつ、誰が初演しましたか?
-
明治26年(1893年)に九代目市川團十郎が初演しましたが、團十郎自身が演じたのは一度きりです。
その後、大正3年(1914年)に六代目尾上菊五郎が市川翠扇から振付を教わり、菊五郎家の当り芸として磨き上げた型が現在まで受け継がれています。 - 『春興鏡獅子』を観劇するなら、どの席がおすすめですか?
-
おすすめは、花道脇の7〜3列目あたりに位置する「どぶ席」です。
花道での弥生の引っ込みと獅子の精の出を、近くで楽しめます。
歌舞伎が初めての方へ
歌舞伎自体が初めてだと「どう観ればいいの?」と迷うこともあるかもしれません。
歌舞伎には独特の約束ごとや表現がありますが、基本を少し知っておくだけで、面白さがぐっと伝わりやすくなります。
歌舞伎とは?初心者向けにわかりやすく解説


まとめ
獅子ものは、『連獅子』などいくつかありますが蝶とたわむれつつ舞う春興鏡獅子が絶品ですね。
能の石橋をこのように歌舞伎の舞踊にして。
胡蝶が華やかさをプラスしてどれだけアレンジが利いているかと感心です。
今は亡き中村勘三郎さんの春興鏡獅子をDVDで観ましたが、こういった作品はぜひ生で観たかったと思いますね。
祖父・六代目尾上菊五郎から受け継いだ演目を17回演じ切り、この舞台を最後に3年後に旅立ってしまったことを思うと、映像越しでも胸に迫るものがありました。



生で見るときはぜひ、どぶ席で!


幕見席で1幕だけ観るなら、この演目はおすすめの一つです。
選び方の原則やほかのおすすめ演目は歌舞伎座 幕見席、今月観るべき演目はコレでまとめています。
3階席・幕見席ならオペラグラスもお忘れなく
オペラグラス(観劇用双眼鏡)を1本持っておくと、同じ席でも見える世界がぐっと広がります。
倍率や選び方のポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。


この役者をもっと知る
役者の家の芸や芸歴を知ると、舞台での一つひとつの所作の意味が見えてきます。
人物像を掘り下げたい方に向いたものを選びました。
歌舞伎 家と血と芸
歌舞伎の家の継承と役者の血脈を追ったノンフィクションの増補新版です。
屋号や名跡の重みを知ると、襲名のニュースの受け取り方も変わります。
観劇用の双眼鏡(カブキグラス)
ひいきの役者の表情や口跡を近くで味わいたいときに、観劇用の双眼鏡が活きます。
三階席や幕見席でも表情まで追えます。
この役者をさらに深く
芸歴や家の継承をたどった一冊です。
舞台の一つひとつの所作の背景が見えてきます。
🎭 観劇のおともに【PR】
※本セクションには広告(Amazonアソシエイト)リンクを含みます。
- 観劇用オペラグラスをAmazonで探す — 3階席・幕見席なら必携。役者の表情や衣装の細部まで楽しめます
- 歌舞伎の入門書おすすめ5選を見る — あらすじや約束事を予習しておくと当日の楽しさが段違いです
- Amazonプライム(30日間無料体験) — お急ぎ便が使い放題、Prime VideoやPrime Readingもまとめて使えます


歌舞伎の入門書・解説本も読み放題対象多数。観劇前の予習に


映画・ドラマ・アニメが見放題。まずは30日間の無料体験から








コメント