2026年3月29日(日)、大阪・道頓堀がいつもとは違う熱気に包まれます。
大阪松竹座 御名残道頓堀お練りが開催決定。
2026年5月に閉場を控える大阪松竹座――その歴史の締めくくりとなる「御名残四月大歌舞伎」の開幕を前に、出演する歌舞伎俳優たちが人力車で道頓堀を練り歩きます。
普段は劇場の中でしか見ることのできない豪華な顔ぶれが、目の前を通り過ぎる特別な時間。
そして大阪松竹座前では、感謝を込めた式典も開催。
これはただのイベントではなく、“大阪松竹座の記憶に残るラストシーンのひとつ”。
この日、この場所でしか味わえない高揚感を、ぜひ体感してみてください。
長きにわたり大阪の歌舞伎文化を支えてきた大阪松竹座が、2026年5月にその歴史に幕を下ろします。
その閉館を記念して上演されるのが、御名残四月大歌舞伎。
名作から世話物、心中物まで、多彩な演目が揃い、松竹座ならではの伝統美を堪能できます。
観る人々の心に深く刻まれる“さよなら公演”として、いつも以上に特別な舞台。
この記事では、演目ごとの見どころや楽しみ方をわかりやすくガイドします。
第一部(午前の部)の演目
彦山権現誓助剱
毛谷村(けやむら)
あらすじ
剣術の達人・毛谷村六助が、師の仇である微塵弾正を討つ歌舞伎の時代物。
騙られたと知った六助が、仇の娘・お園と力を合わせ、仇うちに出るまでを描いた名作です
- 見どころ:
- 「気は優しくて力持ち」六助の人間味あふれる人物像
- お園との出会いから生まれるドラマ
- 豪快な立廻りと、時代物らしい熱い仇討ち

毛谷村(けやむら)の配役
毛谷村六助:中村獅童
微塵弾正実は京極内匠:中村隼人
弥三松:中村夏幹
杣斧右衛門:澤村精四郎
お幸:上村吉弥
お園:片岡孝太郎
夕霧名残の正月(ゆうぎりなごりのしょうがつ)
由縁の月
あらすじ
遊女・夕霧の四十九日を舞台に、亡き恋人との儚い再会を描いた情緒あふれる舞踊劇。
- 見どころ:
- 亡き恋人との再会という、夢と現実が交錯する幻想的な世界観
- 静けさの中に情感がにじむ、しっとりとした舞踊美
- 喜びと哀しみが同時に押し寄せる、切なく余韻の残るラスト
夕霧名残の正月(ゆうぎりなごりのしょうがつ)
由縁の月の配役
藤屋伊左衛門:中村虎之介
扇屋夕霧:中村壱太郎
太鼓持鶴七:中村亀鶴
扇屋女房おふさ:中村扇雀
扇屋三郎兵衛:中村鴈治郎
大當り伏見の富くじ(おおあたりふしみのとみくじ)
お稲荷様ご神託より霊験あらたか「抜け雀」まで
あらすじ
お人好しの紙屑屋・幸次郎が巻き起こす、笑いあふれる世話物。
遊女に恋して浮かれる幸次郎は、一攫千金を夢見て伏見稲荷の富くじを買い、まさかの大当たり。
ところが当たり札を紙屑と一緒に捨ててしまい、大騒動へと発展していきます。
- 見どころ:
- とにかく明るくテンポの良いドタバタ喜劇
- 幸次郎の人の良さが生む、笑えて憎めないキャラクター性
- 富くじを巡る勘違いやすれ違いによるコミカルな展開
大當り伏見の富くじ(おおあたりふしみのとみくじ)の配役
紙屑屋幸次郎:松本幸四郎
鳰照太夫:中村鴈治郎
黒住平馬:中村獅童
幸次郎妹お絹:中村壱太郎
喜助:大谷廣太郎
芳吉:中村虎之介
島原の太夫千鳥:澤村宗之助
熊鷹のお爪:上村吉弥
伏見稲荷の神官:片岡進之介
信濃屋傳七:市川門之助
絵師雪舟斎:中村歌六
第二部(午後の部)
菅原伝授手習鑑 寺子屋(てらこや)
寺入りよりいろは送りまで
あらすじ
主君の息子を守るため、我が子を身代わりに差し出す松王丸の悲痛な忠義を描いた、歌舞伎三大名作のひとつ。
忠義と親子の情の間で揺れる人々の姿が、重厚に描かれます。
- 見どころ:
- 親が子を思う心と武士の忠義がぶつかる、胸を打つ人間ドラマ
- 緊張感が張りつめる名場面「首実検」
- 登場人物それぞれの立場と葛藤が交錯する、濃密な心理劇

「菅原伝授手習鑑 寺子屋」の配役
松王丸:片岡仁左衛門(Aプロ) / 松本幸四郎(Bプロ)
松王女房千代:片岡孝太郎
武部源蔵:松本幸四郎(Aプロ) / 中村隼人(Bプロ)
源蔵女房戸浪:中村壱太郎
小太郎:中村陽喜
涎くり与太郎:上村吉太朗
下男三助:尾上松之助
百姓吾作:松本錦吾
春藤玄蕃:中村亀鶴
御台園生の前:市川高麗蔵

何はなくとも、片岡仁左衛門を観に行くしかねぇでござんしょう!
五條橋(ごじょうばし)
あらすじ
能の「橋弁慶」をもとに、京の五条橋で出会った牛若丸と武蔵坊弁慶の運命的な対決を描く舞踊・立廻り作品。
人探しのため夜の五条橋に立つ牛若丸に、強者を求める弁慶が勝負を挑みます。
大薙刀を振るう弁慶に対し、身軽な牛若丸は鮮やかな動きで応戦します。
- 見どころ:
- 身軽で華麗な牛若丸と、豪快な弁慶の対照的な立廻り
- 橋上で繰り広げられるスピード感あるアクション
- 伝説的な主従誕生の瞬間を描く、爽快で見応えある舞台


五條橋の配役
武蔵坊弁慶:中村獅童
牛若丸:中村陽喜
心中天網島
玩辞楼十二曲の内 河庄(かわしょう)
あらすじ
妻子を持ちながら遊女・小春への恋に溺れていく男、治兵衛の悲劇を描いた近松門左衛門の名作世話物。
- 見どころ
- 恋・義理・世間の間で揺れる人間の苦悩を描く濃密な心理劇
- 治兵衛、小春、そして妻おさん、それぞれの切ない心情表現
- 静かな緊張感のなかに積み重なる悲劇性と、胸に残る余韻


心中天網島 玩辞楼十二曲の内『河庄』の配役
紙屋治兵衛:中村鴈治郎(Aプロ) / 中村扇雀(Bプロ)
紀の国屋小春:中村扇雀(Aプロ) / 中村壱太郎(Bプロ)
江戸屋太兵衛:松本幸四郎
五貫屋善六:中村壱太郎(Aプロ) / 中村亀鶴(Bプロ)
丁稚三五郎:中村虎之介
河内屋お庄:上村吉弥
粉屋孫右衛門:中村鴈治郎(Bプロ) / 中村歌六(Aプロ)



鴈治郎の紙治も孫右衛門も捨てがてぇ!
演目の特徴
今回の御名残四月大歌舞伎は、笑い・人情・幻想・悲劇・立廻りと、歌舞伎の多彩な魅力がバランスよく揃った構成が大きな特徴です。
笑って楽しめる演目から、胸を締めつける悲劇、華やかな舞踊、迫力ある立廻りまで――
まさに「歌舞伎の魅力を一度に味わえる」顔ぶれとなっており、御名残公演にふさわしい充実したラインナップと言えるでしょう。
イベント詳細|御名残道頓堀お練り
■開催日
2026年3月29日(日)
■スケジュール
・13:00 お練り開始(堺筋〜道頓堀)
・13:30 大阪松竹座 劇場前にて式典
・14:00 終了予定
■内容
大阪松竹座 御名残道頓堀お練りでは、
「御名残四月大歌舞伎」に出演する豪華歌舞伎俳優たちが、人力車に乗って道頓堀を練り歩きます。
沿道から間近でその姿を見られる、まさに“特等席なしの特別体験”。
お練りのあとは、大阪松竹座前で感謝を込めた式典も行われます。
■参加予定俳優
片岡仁左衛門、松本幸四郎、中村獅童をはじめとする、
「御名残四月大歌舞伎」出演の幹部俳優が勢揃い。
普段は一堂に会することの少ない顔ぶれが、道頓堀に集結します。








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