2026年12月2日(水)〜25日(金)、歌舞伎座で「十二月大歌舞伎」が上演されます。
第一部・第二部・第三部の三部制で、上演されるのは全6演目。
市川團十郎と坂東玉三郎が11年ぶりに共演する『与話情浮名横櫛』をはじめ、古典、新作歌舞伎、舞踊劇がそろいます。
第一部は『春霞歌舞伎草紙』『刺青奇偶』、第二部は『忠僕元助』『身替座禅』、第三部は『与話情浮名横櫛』『櫓のお七』という構成。
本記事では、正式発表された全演目・全配役に加え、各部の開演時刻、チケット発売日、料金をまとめて解説します。
十二月大歌舞伎2026 公演概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公演名 | 十二月大歌舞伎 |
| 会場 | 歌舞伎座 |
| 公演期間 | 2026年12月2日(水)〜25日(金) |
| 休演日 | 12月9日(水)、12月17日(木) |
| 上演時間 | 第一部 午前11時〜 第二部 午後2時30分〜 第三部 午後6時〜 |
| チケット発売 | 2026年11月14日(土)午前10時〜 Web松竹・電話とも受付開始 |
| 料金 | 4,500円〜17,000円(税込) 席種別の料金は下表参照 |
公演期間中の休演日は12月9日(水)と17日(木)の2日間です。
観劇日を選ぶ際は、各部の開演時刻とあわせて確認しておきましょう。
チケットの購入方法については、歌舞伎座のチケット購入ガイドでも詳しく紹介しています。
チケット料金
| 席種 | 料金(税込) |
|---|---|
| 特等席 | 17,000円 |
| 1等席 | 16,000円 |
| 2等A席 | 13,000円 |
| 2等B席 | 12,000円 |
| 2等C席 | 8,000円 |
| 3階A席 | 6,000円 |
| 3階B席 | 4,500円 |
| 1階桟敷席 | 17,000円 |
1階桟敷席は、お茶のサービス対象外。
また、30歳以下を対象とする「U30当日半額チケット」も用意されています。
当日に残席がある場合に限り、全等級を半額で購入できるチケットです。
第一部|『春霞歌舞伎草紙』『刺青奇偶』
午前11時に開演する第一部では、長谷川時雨作の『春霞歌舞伎草紙』と、長谷川伸作・今井豊茂演出の『刺青奇偶』を上演。
二つの演目と配役を順番に確認していきましょう。
『春霞歌舞伎草紙』|お国山三
第一部の幕開きは、『春霞歌舞伎草紙(はるがすみかぶきぞうし)』。
長谷川時雨作で、「お国山三」とも表記される演目です。
出雲阿国を中村時蔵、名古屋山三が中村歌昇。
この二人による『春霞歌舞伎草紙』に続いて、『刺青奇偶』が上演されます。

『刺青奇偶』|下総行徳の船場の場より六地蔵の桜の場まで
第一部の二つ目は、『刺青奇偶(いれずみちょうはん)』です。
長谷川伸作、今井豊茂演出。
「下総行徳の船場の場」から「六地蔵の桜の場」までが上演されます。
半太郎を中村獅童、鮫の政五郎を市川右團次、お仲を中村七之助が勤めます。

第二部|『忠僕元助』『身替座禅』
午後2時30分開演の第二部は、講談の口演をもとにした新作歌舞伎『忠僕元助』と、岡村柿紅作『身替座禅』の二本立て。
作品の成り立ちが異なる二演目を、一つの部で上演します。
『忠僕元助』|講談発の新作歌舞伎
第二部の一つ目は、赤穂義士外伝の内『忠僕元助(ちゅうぼくもとすけ)』。
講談師・神田松鯉(かんだしょうり)の口演をもとに、竹柴潤一が脚本、西森英行が演出を手がけた新作歌舞伎です。
赤穂浪士の物語を、本筋とは異なる角度から描く外伝にあたります。
原作を口演した神田松鯉は、2019年に講談師として二人目となる重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された人物。
数ある持ちネタの中でも「赤穂義士伝」を特に得意としており、その口演が歌舞伎の舞台へと生まれ変わります。
この作品は、尾上松緑が手がけてきた「講談シリーズ」の第4弾。
令和4年(2022年)10月歌舞伎座『荒川十太夫』(令和6年1月に再演)に始まり、赤穂義士討入り後の後日譚を描いた『俵星玄蕃』(令和5年12月歌舞伎座)、神田松鯉との共演も話題を呼んだ『無筆の出世』(令和7年4月歌舞伎座)に続く一幕です。
今回は、これまでのシリーズを支えてきたスタッフが再集結し、中村梅雀を迎えます。
物語の舞台は、赤穂義士による討入りを翌日に控えた元禄15年(1702年)12月13日。
赤穂義士の一人・片岡源五右衛門は、長く奉公してきた下部元助に暇を出そうとしますが、忠義に厚い元助は聞き入れようとしません。
討入り前夜という緊迫した時間を背景に描かれる、主従の情愛。
下部元助を尾上松緑、片岡源五右衛門を中村梅雀が勤めることも正式に発表されました。
これにより確認できるのが、物語の中心となる主従の組み合わせ。
講談を原作とする新作歌舞伎は、近年増えている試みのひとつ。
仮名手本忠臣蔵でおなじみの赤穂浪士の物語が、講談発の視点で描かれる一幕となります。
| 役名 | 出演 |
|---|---|
| 下部元助 | 尾上松緑 |
| 片岡源五右衛門 | 中村梅雀 |

『身替座禅』|新古演劇十種の内
第二部の二つ目は、『身替座禅(みがわりざぜん)』。
岡村柿紅作で、「新古演劇十種の内」として上演されます。
山蔭右京を中村勘九郎、太郎冠者を尾上松緑、奥方玉の井を市川團十郎が勤める顔合わせ。
第二部では、新作歌舞伎『忠僕元助』に続いて、この『身替座禅』が上演されます。

第三部|『与話情浮名横櫛』『櫓のお七』
午後6時に開演する第三部では、『与話情浮名横櫛』の「見染め」「源氏店」に続き、『伊達娘恋緋鹿子』の内『櫓のお七』を上演。
團十郎と玉三郎の共演に加え、七之助が八百屋お七を勤めます。
『与話情浮名横櫛』|團十郎・玉三郎が11年ぶりに共演
第三部で上演される与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)は、三世瀬川如皐作。
「見染め」「源氏店」の場が上演され、与三郎を市川團十郎、お富を坂東玉三郎が勤めます。
さらに、蝙蝠安は尾上松緑、鳶頭金五郎は市川右團次、和泉屋多左衛門は中村勘九郎という配役。
与三郎とお富だけでなく、「源氏店」を構成する主要な役々も発表されています。
与話情浮名横櫛は、木更津の海岸で出会った与三郎とお富が、数年後に江戸で再会するという、歌舞伎屈指の名台詞で知られる世話物の代表作。
与三郎がお富に語りかける「しがねぇ恋の情けが仇……」の台詞は、歌舞伎を知らない人でも耳にしたことがあるかもしれません。
初演は嘉永6年(1853年)、江戸中村座。
作者は三世瀬川如皐(せがわじょこう)で、主人公・与三郎の役は八代目市川團十郎のために書かれた当て書きだったと伝えられています。
「切られ与三」「源氏店」という通称でも親しまれる、江戸を代表する世話物のひとつ。
2026年12月の舞台では、その与三郎役を十三代目市川團十郎が勤めることになります。
初演当時に八代目團十郎のために書かれた役を、時を経て十三代目が演じるというのも、この演目ならではの感慨でしょう。
歌舞伎美人の公式発表によると、今回は色気を漂わせる玉三郎のお富と、退廃的な美しさをまとう團十郎の与三郎という配役。
木更津の浜辺での出会いを描く「見染め」から、運命の再会を果たす「源氏店」までを通して、湯上がりの艶やかなお富の姿や、品のある若旦那から一変して傷だらけの姿で現れる与三郎の零落した様子など、粋な江戸風情をたっぷり味わえる舞台となります。
そして注目したいのが、玉三郎と團十郎が共演するのは、平成27年(2015年)7月歌舞伎座公演以来、実に11年ぶりということ。
1年の締めくくりとなる師走の歌舞伎座で実現する、久しぶりの顔合わせです。
それぞれの場のあらすじ・見どころは、以下の記事で詳しく解説しています。



市川團十郎と坂東玉三郎という、歌舞伎界を代表する二人の顔合わせは、それだけで大きな注目を集めるでしょう。
市川團十郎の特別公演についてはこちらの記事もあわせてご覧ください。
『櫓のお七』|中村七之助が八百屋お七
第三部の二つ目は、『伊達娘恋緋鹿子』の内『櫓のお七(やぐらのおしち)』。
八百屋お七を中村七之助が勤めます。
第三部は『与話情浮名横櫛』の「見染め」「源氏店」から、『櫓のお七』へと続く番組です。
午後6時から上演される二つの演目となります。
| 役名 | 出演 |
|---|---|
| 八百屋お七 | 中村七之助 |

十二月大歌舞伎は「一年の締めくくり」の公演
歌舞伎座では、1月の初春大歌舞伎から始まり、毎月異なる顔ぶれ・演目で公演が続いていきます。
十二月大歌舞伎は、その一年を締めくくる最後の公演です。
2026年も、三部にわたる全6演目が出そろいました。
ほかの月を含めた公演全体のスケジュール感をつかみたい方は、歌舞伎の年間スケジュールまとめもあわせてご覧ください。
3階席・幕見席ならオペラグラスもお忘れなく
オペラグラス(観劇用双眼鏡)を1本持っておくと、同じ席でも見える世界がぐっと広がります。
倍率や選び方のポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。

歌舞伎が初めての方へ
歌舞伎自体が初めてだと「どう観ればいいの?」と迷うこともあるかもしれません。
歌舞伎には独特の約束ごとや表現がありますが、基本を少し知っておくだけで、面白さがぐっと伝わりやすくなります。
歌舞伎とは?初心者向けにわかりやすく解説

まとめ
十二月大歌舞伎2026は、2026年12月2日(水)〜25日(金)に歌舞伎座で上演されます。
休演日は12月9日(水)と17日(木)。
第一部・第二部・第三部に分かれ、各部2演目、合計6演目の番組です。
第一部は、中村時蔵と中村歌昇が出演する『春霞歌舞伎草紙』、中村獅童、市川右團次、中村七之助が出演する『刺青奇偶』。
第二部には、尾上松緑と中村梅雀による新作歌舞伎『忠僕元助』、中村勘九郎・尾上松緑・市川團十郎による『身替座禅』が並びます。
第三部は、市川團十郎、尾上松緑、市川右團次、中村勘九郎、坂東玉三郎が出演する『与話情浮名横櫛』と、中村七之助が八百屋お七を勤める『櫓のお七』。
なかでも團十郎と玉三郎の共演は、平成27年(2015年)7月歌舞伎座以来11年ぶりとなります。
チケットは11月14日(土)午前10時からWeb松竹・電話で受付開始。
料金は3階B席4,500円から特等席・1階桟敷席17,000円までで、30歳以下を対象としたU30当日半額チケットも設定されています。
『与話情浮名横櫛』は、恋愛劇としてのわかりやすさと、江戸の名台詞の美しさをあわせ持つ演目です。
事前にあらすじを確認しておくと、「見染め」から「源氏店」までの流れを追いやすくなるでしょう。
全演目と配役、開演時刻を照らし合わせながら、観劇する部を選んでください。
※本記事は2026年9月15日時点の公式発表内容にもとづいています。
演目・配役は変更される場合がありますので、最新情報は必ず公式サイト(歌舞伎美人)でご確認ください。
よくある質問(FAQ)
- 十二月大歌舞伎2026はいつからいつまでですか?
-
2026年12月2日(水)から25日(金)まで、歌舞伎座で上演されます。
休演日は12月9日(水)と17日(木)です。 - 十二月大歌舞伎の演目・配役は?
-
第一部は『春霞歌舞伎草紙』(出雲阿国=中村時蔵、名古屋山三=中村歌昇)と『刺青奇偶』(半太郎=中村獅童、鮫の政五郎=市川右團次、お仲=中村七之助)です。
第二部は『忠僕元助』(下部元助=尾上松緑、片岡源五右衛門=中村梅雀)と『身替座禅』(山蔭右京=中村勘九郎、太郎冠者=尾上松緑、奥方玉の井=市川團十郎)。
第三部は『与話情浮名横櫛』(与三郎=市川團十郎、蝙蝠安=尾上松緑、鳶頭金五郎=市川右團次、和泉屋多左衛門=中村勘九郎、お富=坂東玉三郎)と『櫓のお七』(八百屋お七=中村七之助)が上演されます。 - 各部は何時に開演しますか?
-
第一部は午前11時、第二部は午後2時30分、第三部は午後6時に開演します。
- チケットはいつから発売されますか?
-
2026年11月14日(土)午前10時から、Web松竹・電話ともに受付を開始します。
- チケット料金はいくらですか?
-
特等席17,000円、1等席16,000円、2等A席13,000円、2等B席12,000円、2等C席8,000円、3階A席6,000円、3階B席4,500円、1階桟敷席17,000円です。
すべて税込で、1階桟敷席にお茶のサービスはありません。 - U30当日半額チケットはありますか?
-
30歳以下の方は、当日に残席がある場合に限り、全等級を半額で購入できるU30当日半額チケットを利用できます。
- 『忠僕元助』とはどんな演目ですか?
-
講談師・神田松鯉の口演をもとにした、赤穂義士外伝の新作歌舞伎です。
竹柴潤一が脚本、西森英行が演出を手がけ、片岡源五右衛門に長く奉公してきた下部元助を尾上松緑が勤めます。
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