春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)を観た感想|あらすじ・見どころ・おすすめの席を初心者向けに紹介

当ページのリンクには広告が含まれています。
目次

新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子(しゅんきょう かがみじし)を鑑賞しました。

2009年1月
歌舞伎座「壽 初春大歌舞伎」公演。
その舞台で上演された十八代目 中村 勘三郎による『春興鏡獅子(しゅんきょう かがみじし』を歌舞伎座さよなら公演のDVDで鑑賞しました。

新歌舞伎十八番とは、七代目市川團十郎と九代目市川團十郎が自分の当たり役を撰した成田屋・市川宗家のお家芸です。

実際には18演目なわけではなく、現代ではほとんど上演されない演目も多いそうです。

あらすじ

小姓(身の回りの世話係)・弥生が余興として踊るうち、手にした獅子頭に魂が宿り、弥生は姿を消し、やがて獅子の精が現れて胡蝶とともに牡丹の花に戯れ狂う。
前半の奥ゆかで優美な女小姓の舞いと、後半の勇壮な獅子の舞を一人の役者が踊り分ける点が最大の特徴の歌舞伎舞踊の名作で、終盤の豪快な「毛振り」は最大の見せ場となっています。

春興鏡獅子のあらすじ詳細

幕明け

正月六日のお鏡曳きの余興に、上様の御所望で御小姓の弥生が踊ることになり、家老、ご用人、老女飛鳥井、局の吉野が話しながら、踊りが始まるのを待っています。

弥生の出

老女飛鳥井、局の吉野に連れられてくる弥生ですが、恥ずかしがって逃げげてしまいます。

なんと逃げ足の早いこと

やがて老女や局に促され、ついに舞う覚悟を決めます。
帯に小豆色の袱紗(ふくさ)を挟んでいる姿から、茶の給仕の途中で連れてこられたことが示されています。

弥生の舞

若い娘を象徴する振り袖の袂を使った振りから手踊り、袱紗を扱い可憐に舞います。

春から夏へ ― 漆扇

女扇を手に、花見、川音、松風、夏木立など、春から夏へ移ろう自然の風景を次々と表して舞います。
「見立て」による表現が多く、風や花、早乙女やほととぎすなどを扇一本で描き分け、心弾むような舞が続きます。

手踊り

のどかな手踊りで田植えをする少女の姿やほととぎすを見る表現などの後、牡丹が散る風情に興じる様がリズミカルで心浮き立つ

牡丹と胡蝶の世界

ふたたび女扇を使い、咲き誇る牡丹の花と、その香りに誘われて舞う蝶の情景を表現します。

やがて弥生は二枚の舞扇を使って踊りだしさらに2枚の扇をくるくると飛ばして受け取り、鮮やかに美しく舞う
そして、舞は華やかさと技巧の頂点へと達します。

中村屋さんはみなさん扇の扱いがお上手ですよね!

石橋(しゃっきょう)の気配と獅子頭

扇子を手に中国清涼山の「石橋(しゃっきょう)」の様子を表して舞います。

石橋とは底深い谷にかかる狭く滑りやすい橋だといいます。

やがて弥生がうやうやしく獅子頭を手にすると、どこからともなく蝶が飛んできて、獅子頭は蝶を追ってひとりでに動き出し、弥生の身体を引きずっていきます。
獅子頭に引かれる右半身と、留まろうとする左半身のせめぎ合いが、緊張感あふれる見せ場。
とうとう獅子頭に連れられ花道から転げるように去っていきます。

獅子頭とのせめぎあいが迫力満点。

胡蝶の精の舞い

弥生が花道へ消えた後、二人の胡蝶(中村玉太郎、片岡千之助)の精が現れる。
牡丹に遊ぶ蝶を擬人化した可憐な舞で、振り鼓や羯鼓を用いた軽快なリズムが舞台を和ませます。

ひらひらと踊るさまは、なんとも可愛らしい!

獅子の精の出

花道から勇壮な獅子の精が登場。一度出たあと後退りして引っ込み、
再び花道から一気に舞台中央へ

獅子の精の動きがお見事!

そして獅子は勇壮な姿を見せ、やがて眠りにつく。


すると胡蝶の精がやってきて牡丹の花の周りで舞遊び、獅子を起こして戯れ遊びます。

獅子の精のキビキビした動きがかっこいい!!

勇壮な獅子の精の舞

「狂い」という激しい動きの後、圧巻の毛振り。
長い毛を豪快に振り、獅子の座に直って幕。

素晴らしすぎて言葉になりません。

さらに詳しいあらすじ、人物紹介はこちらをご覧ください。

春興鏡獅子を観て

当たり役など

当たり役
六代目尾上菊五郎
八代目 尾上菊五郎

おすすめ
尾上右近さんが頑張っておられます。

鑑賞レーティング

総合満足度 ★★★★★★★★★★
初心者おすすめ度 ★★★★★★★★☆☆
見どころの密度 ★★★★★★★★☆☆
心に残る度 ★★★★★★★★☆☆
再観たい度 ★★★★★★★★★☆

「※評価は個人の好み(舞踊好き/義太夫好き)が反映されています」

かぶしげオススメの席の選び方

舞台全体を観るなら中央7~9列目あたりいわゆる『とちり席』2階最前列『天覧席』

イチオシはどぶ席

弥生の引っ込みと獅子の精の出と花道を使います。
両場面ともかなり迫力があるので花道すぐ横の8列目あたりが舞台も見やすくオススメ
あまり前の列だと上手側が少し見にくいです。
花道脇ではなくどぶ席をおすすめな理由は七三で見得を切ることがないのと
すぐとなりが花道なので前列の頭がじゃまになりにくいのです。

まとめ

獅子ものは、『連獅子』などいくつかありますが蝶とたわむれつつ舞う春興鏡獅子が絶品ですね。
能の石橋をこのように歌舞伎の舞踊にして。胡蝶が華やかさをプラスしてどれだけアレンジが利いているかと感心です。

今は亡き中村勘三郎さん春興鏡獅子をDVDで観ましたが、こういった作品はぜひ生で観たかったと思いますね。

生で見るときはぜひ、どぶ席で!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次