中村歌昇(四代目)は、播磨屋の歌舞伎俳優で、中村歌昇の名跡を継ぐ一人です。
四代目中村種太郎として初舞台を踏み、2011年には父の三代目中村又五郎とともに親子同時襲名を果たしました。
『元禄忠臣蔵』の富森助右衛門、『一條大蔵譚』の大蔵卿、『引窓』の南与兵衛などを代表的な役としています。
この記事では、中村歌昇の本名や襲名歴、播磨屋の家系図、家族、受賞歴、主な出演まで詳しく紹介します。
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中村歌昇(四代目)プロフィール|本名・屋号・定紋
| 芸名 | 中村歌昇(四代目/なかむら かしょう) |
| 本名 | 小川雄朗(おがわ たけお) |
| 生年月日 | 1989年5月6日 |
| 出身地 | 東京都 |
| 屋号 | 播磨屋(はりまや) |
| 定紋 | 揚羽蝶(あげはちょう) |
| 初舞台 | 1994年6月、歌舞伎座『道行旅路の嫁入』の旅の若者で四代目中村種太郎を名のる |
| 名題昇進 | 2015年1月 |
四代目中村歌昇の本名は、小川雄朗です。
1989年5月6日に東京都で生まれ、播磨屋の一員として舞台を重ねてきました。
屋号は播磨屋、定紋は揚羽蝶。
「歌昇」という名だけでなく、初舞台で名のった「種太郎」も、その後、自身の子へ受け継がれています。
初舞台は1994年6月の歌舞伎座で、演目は『道行旅路の嫁入』。
旅の若者を勤め、四代目中村種太郎を名のりました。
当時は5歳で、ここから種太郎としての舞台歴が始まります。
2011年9月に四代目中村歌昇を襲名したのち、2015年1月には名題へ昇進。
さらに2018年、重要無形文化財「歌舞伎」の保持者に認定され、伝統歌舞伎保存会の会員となりました。
初舞台から襲名、名題昇進、保持者認定へと続く歩みを追うと、中村歌昇の経歴が年代順に見えてきます。
本名と襲名の経緯|四代目中村種太郎から四代目歌昇へ
中村歌昇は、初舞台で名のった「四代目中村種太郎」の名で舞台を務め、2011年に四代目中村歌昇を襲名しました。
大きな節目となったのは、同年9月の新橋演舞場です。
この公演では『舌出三番叟』の千歳ほかを勤めました。
| 襲名した役者 | 新しい名跡 | 襲名披露狂言と役 |
|---|---|---|
| 四代目中村種太郎 | 四代目中村歌昇 | 『舌出三番叟』千歳ほか |
| 三代目中村歌昇 | 三代目中村又五郎 | 『菅原伝授手習鑑』「寺子屋」武部源蔵、「車引」梅王丸、『沓手鳥孤城落月』豊臣秀頼 |
この襲名は、歌昇一人だけのものではありませんでした。
父の三代目中村歌昇も同じ新橋演舞場で三代目中村又五郎を襲名しており、親子同時襲名として行われたのです。
父は襲名披露狂言で、『菅原伝授手習鑑』「寺子屋」の武部源蔵と「車引」の梅王丸、『沓手鳥孤城落月』の豊臣秀頼を勤めました。

つまり2011年9月は、父が「歌昇」から「又五郎」へ進み、息子の種太郎が「歌昇」を継いだ月。
二つの名跡が親子の間で同時に動いた、経歴を理解するうえで欠かせない出来事です。
現在の四代目歌昇と三代目又五郎を見分ける際にも、この親子同時襲名を押さえておくと関係が分かりやすいでしょう。
播磨屋の家系図|又五郎・歌六・米吉・種之助との関係
中村歌昇の家系図をたどると、曾祖父は三代目中村時蔵、祖父は二代目中村歌昇です。
祖父の本名は小川貴智雄で、1925年に生まれ、1973年に亡くなりました。
健康上の理由から歌舞伎俳優を廃業し、その後は脚本家へ転向しています。
祖父・二代目歌昇の兄弟、すなわち四代目歌昇にとっての大伯父には、四代目中村時蔵、初代中村獅童、萬屋錦之介、中村嘉葎雄がいます。
似た名跡や屋号が登場する歌舞伎の家系は複雑に感じられますが、四代目歌昇を中心に「曾祖父」「祖父」「大伯父」と世代を分けて整理するのがポイントです。
| 続柄 | 名前 | 関係・補足 |
|---|---|---|
| 曾祖父 | 三代目中村時蔵 | 祖父・二代目中村歌昇の父 |
| 祖父 | 二代目中村歌昇 | 本名は小川貴智雄。歌舞伎俳優を廃業後、脚本家へ転向 |
| 伯父 | 五代目中村歌六 | 二代目中村歌昇の長男 |
| 父 | 三代目中村又五郎 | 二代目中村歌昇の次男。2011年に歌昇から又五郎を襲名 |
| 従兄弟 | 五代目中村米吉 | 五代目中村歌六の長男 |
| 弟 | 初代中村種之助 | 歌昇とともに「双蝶会」を主催 |
伯父の五代目中村歌六は、祖父・二代目歌昇の長男です。
本名は小川進一で、1950年生まれ。
歌六の長男が五代目中村米吉であり、米吉は四代目歌昇の従兄弟にあたります。
父の三代目中村又五郎は、祖父・二代目歌昇の次男。
本名を小川光照といい、1956年生まれです。
1981年6月に三代目中村歌昇を襲名し、2011年9月には息子の歌昇と同時に三代目中村又五郎を襲名しました。
弟は1993年生まれの初代中村種之助です。
歌昇と種之助は、自主公演・研究会「双蝶会」を主催しています。
歌昇の妻は、四代目萩岡松韻の次女にあたる萩岡信乃。
子どもは、五代目中村種太郎と初代中村秀乃介です。
歌昇自身が初舞台で名のった「中村種太郎」は、子が五代目として名のっています。

中村歌昇の代表的な役|富森助右衛門・大蔵卿・南与兵衛
中村歌昇の代表的な役として挙げられるのが、『元禄忠臣蔵』の富森助右衛門、『一條大蔵譚』の一條大蔵卿、『引窓』の南与兵衛です。
初めて歌昇の舞台を見る人にとっては、出演歴だけでなく、こうした役名を手がかりに演目を選ぶ方法もあります。
『元禄忠臣蔵』の富森助右衛門
『元禄忠臣蔵』では、富森助右衛門が歌昇の代表的な役の一つです。
演目名と役名を合わせて覚えておけば、配役発表や過去の上演記録で歌昇の名前を探す際にも役立ちます。
「富森助右衛門を勤める中村歌昇」という組み合わせは、歌昇の代表的な舞台を知るための重要な入口です。
『一條大蔵譚』の一條大蔵卿
『一條大蔵譚』の一條大蔵卿も、中村歌昇を語る際に欠かせない代表的な役。
2026年9月の「秀山祭九月大歌舞伎」では大蔵卿ではなく、奥殿の吉岡鬼次郎を勤めています。
同じ演目で歌昇がどの役を担うのかに注目すると、代表的な役としての大蔵卿と、吉岡鬼次郎での出演を分けて把握できます。

『引窓』の南与兵衛
もう一つの代表的な役が、『引窓』の南与兵衛です。
富森助右衛門、一條大蔵卿、南与兵衛という三つの役は、それぞれ異なる演目に登場します。
中村歌昇のプロフィールを役名から押さえるなら、まず覚えておきたい三役といえるでしょう。

受賞歴と重要無形文化財「歌舞伎」保持者認定
中村歌昇は、四代目中村種太郎の時代を含め、国立劇場で複数回の賞を受けています。
国立劇場特別賞は1998年、2001年、2007年の3回。
国立劇場奨励賞は2006年と2008年の2回です。
| 年 | 受賞・認定 |
|---|---|
| 1998年 | 国立劇場特別賞 |
| 2001年 | 国立劇場特別賞 |
| 2006年 | 国立劇場奨励賞 |
| 2007年 | 国立劇場特別賞 |
| 2008年 | 国立劇場奨励賞 |
| 2018年 | 重要無形文化財「歌舞伎」保持者に認定、伝統歌舞伎保存会会員となる |
受賞年を並べると、種太郎時代の1998年から2008年までに、特別賞と奨励賞を合わせて5回受賞したことが分かります。
その後、四代目歌昇襲名と名題昇進を経て、2018年に重要無形文化財「歌舞伎」の保持者として認定されました。
同年には伝統歌舞伎保存会の会員となっています。
ここで注意したいのは、重要無形文化財に関する記載が「歌舞伎」の保持者認定である点です。
受賞歴と文化財保持者としての認定は性質が異なるため、プロフィールでは分けて確認すると経歴を正確に理解できます。
中村歌昇についてのよくある質問(FAQ)
- 中村歌昇(四代目)の本名は何ですか?
-
本名は小川雄朗(おがわ たけお)です。1989年5月6日生まれで、東京都出身です。
- 中村歌昇の屋号と定紋は何ですか?
-
屋号は播磨屋(はりまや)、定紋は揚羽蝶(あげはちょう)です。
- 四代目中村歌昇はいつ襲名しましたか?
-
2011年9月、新橋演舞場で四代目中村歌昇を襲名しました。『舌出三番叟』の千歳ほかを勤めています。
- 中村歌昇と中村又五郎はどのような関係ですか?
-
三代目中村又五郎は、四代目中村歌昇の父です。2011年9月、父が三代目又五郎、息子が四代目歌昇を同じ新橋演舞場で襲名する親子同時襲名が行われました。
- 中村歌昇の兄弟は誰ですか?
-
弟は初代中村種之助です。歌昇と種之助は、自主公演・研究会「双蝶会」を主催しています。
- 中村歌昇の代表的な役は何ですか?
-
『元禄忠臣蔵』の富森助右衛門、『一條大蔵譚』の一條大蔵卿、『引窓』の南与兵衛が代表的な役です。
歌舞伎が初めての方へ
歌舞伎自体が初めてだと「どう観ればいいの?」と迷うこともあるかもしれません。
歌舞伎には独特の約束ごとや表現がありますが、基本を少し知っておくだけで、面白さがぐっと伝わりやすくなります。
歌舞伎とは?初心者向けにわかりやすく解説

まとめ|中村歌昇の名跡を継ぐ播磨屋の歌舞伎俳優
四代目中村歌昇は、1994年の初舞台で四代目中村種太郎を名のり、2011年の親子同時襲名で中村歌昇の名跡を継ぎました。
父は三代目中村又五郎、伯父は五代目中村歌六、従兄弟は五代目中村米吉、弟は初代中村種之助という、播磨屋の家系に連なる歌舞伎俳優です。
『元禄忠臣蔵』の富森助右衛門、『一條大蔵譚』の大蔵卿、『引窓』の南与兵衛を代表的な役とし、国立劇場特別賞・奨励賞も複数回受賞。
名題昇進や重要無形文化財「歌舞伎」保持者認定を含む経歴とともに、歌舞伎座や御園座でどのような役を勤めるのか、今後も配役に注目したい役者です。
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