吉例顔見世大歌舞伎2026|歌舞伎座で通し狂言『仮名手本忠臣蔵』上演決定【最新情報】

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吉例顔見世大歌舞伎

2026年11月、歌舞伎座で「吉例顔見世大歌舞伎」が上演されます。
演目は通し狂言『仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)』に決定しました。
歌舞伎三大名作のひとつに数えられる名作が、顔見世興行という特別な位置づけの公演で上演されます。

この記事では、日程・演目・配役・チケット情報に加え、「顔見世」という言葉の意味や歴史的背景まで、あわせて解説します。

目次

吉例顔見世大歌舞伎2026とは?基本情報

公演名吉例顔見世大歌舞伎
劇場歌舞伎座(東京・銀座)
日程2026年11月1日(日)〜25日(水)
休演日11月9日(月)、17日(火)
演目通し狂言『仮名手本忠臣蔵』
配役Aプロ・Bプロの二班体制で決定(下記参照)
料金5,000円〜20,000円(下記参照)
チケット発売2026年10月14日(水)10:00〜(Web・電話)

2026年11月1日から25日までの約1ヶ月にわたって上演される公演です。
休演日は11月9日・17日の2日間で、10月の錦秋十月大歌舞伎と比べてもやや長めの興行期間となっています。
約1ヶ月という長さは、歌舞伎座の月替わり公演の中でも標準的な長さです。

日曜日に開幕し、水曜日に千穐楽を迎えるスケジュールです。
11月は紅葉シーズンとも重なるため、東京観光とあわせて歌舞伎座を訪れる方にとっても、日程を押さえておきたい公演といえます。

演目は通し狂言『仮名手本忠臣蔵』

『仮名手本忠臣蔵』は、竹田出雲・三好松洛・並木千柳により寛延元(1748)年に書かれた作品で、『菅原伝授手習鑑』『義経千本桜』と並ぶ歌舞伎三大名作のひとつです。
江戸で実際に起きた赤穂浪士の討入り事件(元禄15=1702年12月14日夜〜15日未明)を題材にしていますが、江戸幕府による統制のもと、同時代の事件をそのまま脚本化することが許されなかったため、室町時代の「太平記」の世界に置き換え、登場人物の名前も変えて描かれています。
大星由良之助=大石内蔵助、塩谷判官=浅野内匠頭、高師直=吉良上野介、というのがそれぞれのモデルとされています。

全十一段という長大な作品のため、通常は五段目・六段目(勘平腹切)や七段目(祇園一力茶屋)、九段目(山科閑居)といった人気の場面だけを取り出す「見取り狂言」での上演が多いのですが、2026年11月の顔見世では複数の段を通して上演する「通し狂言」という貴重な形での上演です。
塩谷判官の刃傷から由良之助たちの討入りまで、登場人物たちの運命が一続きにつながっていく様子をじっくり味わえます。

作品全体のあらすじや登場人物、各段の見どころは、以下の記事で詳しく解説しています。

配役|Aプロ・Bプロの二班体制で上演

2026年11月の吉例顔見世大歌舞伎は、配役が発表されました。
今回は「Aプロ」「Bプロ」の二つの配役パターンが日替わりで上演される体制で、大星由良之助を通して松本幸四郎が務めるほか、八代目尾上菊五郎・中村芝翫・中村梅玉・中村雀右衛門・中村歌六といった大幹部から、市川染五郎・尾上右近・中村七之助ら中堅、中村虎之介・中村種之助・中村鷹之資ら若手まで、幅広い顔ぶれがそろっています。
どの日にAプロ・Bプロが上演されるかは、下のカレンダーのとおりです。目当ての配役がある場合は、日程を確認してから座席を選ぶのがおすすめです。

Aプロ・Bプロの上演日カレンダー

Aプロ・Bプロは日ごとに入れ替わり、同じ日なら昼の部・夜の部とも同じ配役になります。
ただし、貸切の回がある14日と22日だけは、上演される側の回で班が決まっています。

区分日にち(2026年11月)
Aプロ(昼夜とも)1日(日)・3日(火)・5日(木)・6日(金)・10日(火)・11日(水)・15日(日)・19日(木)・20日(金)・23日(月)、および14日(土)の夜の部
Bプロ(昼夜とも)2日(月)・4日(水)・7日(土)・8日(日)・12日(木)・13日(金)・16日(月)・18日(水)・21日(土)・24日(火)・25日(水)、および22日(日)の昼の部
休演9日(月)・17日(火)
貸切(幕見席は営業)14日(土)の昼の部・22日(日)の夜の部

このほか、昼の部の4日・5日・10日〜13日・18日〜20日・24日と、夜の部の11日には、学校団体の来場が予定されています。
静かに観たい人は、団体のない日を選ぶのもひとつの手です。

昼の部|大序・三段目

役AプロBプロ
高師直中村鴈治郎坂東彌十郎
塩冶判官尾上右近中村七之助
桃井若狭之助中村獅童中村歌昇
足利直義中村米吉中村米吉
顔世御前中村扇雀中村萬壽

三段目の殿中刃傷の場面は、こちらで詳しく解説しています。

昼の部|四段目

役AプロBプロ
大星由良之助松本幸四郎松本幸四郎
塩冶判官尾上右近中村七之助
大星力弥市川染五郎尾上辰之助
薬師寺次郎左衛門市川男女蔵市川男女蔵
原郷右衛門市川高麗蔵市川高麗蔵
顔世御前中村扇雀中村萬壽
石堂右馬之丞中村歌六中村芝翫

塩冶判官の切腹を描く四段目のあらすじと見どころは、こちらで解説しています。

昼の部|道行旅路の花聟

役AプロBプロ
早野勘平中村錦之助市川染五郎
鷺坂伴内中村虎之介中村種之助
腰元おかる尾上菊五郎(八代目)中村時蔵

おかると勘平の道行は、こちらで解説しています。

夜の部|五段目・六段目

役AプロBプロ
早野勘平中村隼人中村隼人
女房おかる尾上菊五郎(八代目)尾上右近
斧定九郎尾上松緑中村獅童
千崎弥五郎中村橋之助中村橋之助
判人源六坂東亀蔵坂東亀蔵
一文字屋お才中村時蔵中村雀右衛門
不破数右衛門中村又五郎中村又五郎

勘平腹切で知られる五段目・六段目は、こちらで解説しています。

夜の部|七段目

役AプロBプロ
大星由良之助松本幸四郎松本幸四郎
寺岡平右衛門中村萬太郎尾上松緑
大星力弥市川染五郎中村虎之介
遊女おかる尾上菊五郎(八代目)尾上右近

由良之助の真意が見どころの七段目は、こちらで解説しています。

夜の部|十一段目

役AプロBプロ
大星由良之助松本幸四郎松本幸四郎
小林平八郎中村歌昇中村鷹之資
竹森喜多八中村種之助尾上辰之助
大星力弥市川染五郎中村虎之介
原郷右衛門河原崎権十郎河原崎権十郎
寺岡平右衛門中村萬太郎尾上松緑
服部逸郎中村梅玉中村梅玉

討入りが描かれる十一段目は、こちらで解説しています。

昼の部は開演(午前11時)に先立ち、10時50分頃から「口上人形」による当日の配役読み上げが行われます。
また「四段目 扇ヶ谷塩冶判官切腹の場」は、古くから「通さん場」と呼ばれ、演出の都合上、上演中の客席への出入りが一部制限されます。
お早めの着席がおすすめです。

「顔見世」とは?江戸時代から続く歴史ある行事

「顔見世(かおみせ)」は、単なる公演名ではなく、江戸時代から続く歴史ある歌舞伎の行事に由来する言葉です。

江戸時代、歌舞伎役者は劇場(座元)と11月から翌年10月までの1年契約を結ぶのが慣例でした。
顔見世は、その年新たに契約した役者の顔ぶれを、11月の初日にお披露目する興行だったのです。
そのため当時、11月は「芝居国の正月」とも呼ばれ、歌舞伎の世界における一年の始まりを意味する特別な月でした。
現代の暦の正月とは別に、芝居町にはもうひとつの「正月」が存在していたのです。

契約から初日までの間には、9月12日の「世界定め(せかいさだめ、その年の演目・物語の題材を決める会議)」、10月17日の「寄初め(よりぞめ、新しい座組が初めて顔を合わせる儀式)」、10月20日から30日にかけての紋看板やチラシの披露など、段階を踏んだ準備が行われていました。
これらを経て、11月1日に晴れて顔見世興行の初日を迎えていたのです。
約2ヶ月をかけて丁寧に準備を積み重ねる、江戸の芝居町ならではの年中行事だったことがうかがえます。

現在の顔見世は、江戸時代とどう違う?

現在の歌舞伎役者は、江戸時代のような劇場ごとの1年契約を結んでいるわけではありません。
そのため「その年の契約役者をお披露目する」という本来の実務的な機能は、現代の顔見世興行にはすでに存在しません。
それでも「顔見世」という名前が使われ続けているのは、この行事が持つ歴史的な重みや格式が今も大切にされている証しといえるでしょう。

歌舞伎座の「吉例顔見世大歌舞伎」は、昭和32年(1957年)に、この歴史ある名称を受け継ぐ形で復活させた公演です。
つまり、現在の顔見世は由緒ある名前を受け継いだ、格式を感じさせる11月の恒例公演という位置づけになっています。

一方、京都・南座で例年12月に行われる顔見世興行は、劇場正面に出演者の名前を勘亭流という独特の書体で書いた「まねき看板」を掲げる、江戸時代さながらの視覚的な伝統を今も色濃く残していることで知られています。
南座は、江戸幕府公認の芝居小屋があった四条河原町の同じ場所に今も建つ、現存最古の歌舞伎劇場ともいわれる劇場です。
建物や場所そのものに、江戸時代からの歴史が積み重なっています。
歌舞伎座と南座、どちらも「顔見世」を名乗りますが、歴史的な連続性という点では南座の顔見世がより色濃くその伝統を受け継いでいます。
詳しくは南座の顔見世興行とは?の記事もあわせてご覧ください。

松竹は大正2年(1913年)から、11月の歌舞伎座と12月の南座を「東西合同大歌舞伎」として連動させる形を整えており、東京と京都、それぞれの顔見世をセットで楽しむファンも少なくありません。

顔見世の由来は、寛永から万治年間(1624年〜1661年頃)にかけて、上方では村山又兵衛や初代嵐三右衛門が、江戸では中村勘三郎が、年間の興行スケジュールを整えたことにさかのぼるとされています。
正確な起源には諸説ありますが、この頃までに江戸・京都・大坂それぞれで、顔見世という行事の形がほぼ固まったと考えられています。

ちなみに、中村勘三郎という名前は、2月の猿若祭にゆかりのある中村屋の名跡でもあります。
顔見世が生まれた時代から現在まで、歌舞伎の名跡や伝統がどのように受け継がれてきたかを知ると、月ごとの公演がより味わい深く感じられるはずです。
一つの名前をたどるだけでも、歌舞伎の歴史の奥深さが見えてきます。

また、江戸時代の顔見世では、契約を終えて座を去る役者と、新たに加わる役者との入れ替わりも大きな話題でした。
贔屓にしていた役者が別の劇場に移ってしまうこともあれば、待望の役者が新たに加わることもあり、庶民にとって年に一度の大きな関心事だったと伝えられています。
現在のような終身雇用に近い座組とは異なり、役者と劇場の関係がよりダイナミックだった時代ならではのエピソードといえるでしょう。
贔屓役者の去就に一喜一憂する感覚は、現代のスポーツの移籍情報を追う感覚に近いものがあったのかもしれません。

顔見世は格式の高い公演

顔見世は歌舞伎座の中でも格式の高い公演として位置づけられており、発表された配役も、人間国宝クラスのベテランから若手・中堅まで幅広い顔ぶれが揃う内容になりました。
歌舞伎座の公演情報は、公式情報サイト「歌舞伎美人」でいち早く公開されるのが通例です。

チケットの買い方・発売時期

歌舞伎座のチケットは、一般発売のおよそ1〜2週間前から松竹の会員向けに先行販売が行われるのが通例です。
一般発売は、開幕のおよそ1ヶ月前後から始まることが多く、顔見世のような格式の高い公演では、人気の配役ほど早めに売り切れる傾向があります。

正確な発売日は、演目・配役の発表後に歌舞伎座の公式サイトで案内されます。
チケットの種類や購入方法をあらかじめ知っておきたい方は、歌舞伎座のチケットの買い方ガイドを参考にしてください。
気軽に1幕だけ観たいという方には、幕見席という選択肢もあります。

顔見世は歌舞伎座の中でも人気の高い公演のひとつのため、発表直後から良席の争奪戦になることも珍しくありません。
狙っている演目や配役がある場合は、発表と同時にチケットの発売スケジュールも確認しておくと安心です。

2026年11月公演の料金は以下のとおりです。

席種料金(税込)
特等席20,000円
1等席18,000円
2等A席15,000円
2等B席14,000円
2等C席9,000円
3階A席6,500円
3階B席5,000円
1階桟敷席20,000円

1階桟敷席では、お茶のサービスはありません。
また、30歳以下の方は当日残席がある場合に限り、全等級を半額で購入できる「U30当日半額チケット」も用意されています。

チケット発売日は2026年10月14日(水)午前10時からで、チケットWeb松竹・チケットホン松竹での受付が始まります。
窓口販売は2日遅れて10月16日(金)午前10時からです。

初めて歌舞伎座に行く方へ

顔見世は、格式の高い公演としてベテラン勢が顔をそろえることが多い一方、若手・中堅の活躍の場としての側面もあわせ持っています。
初めての方でも、幅広い顔ぶれの中から興味のある演目や役者を見つけやすい公演といえるでしょう。
由緒ある公演だからといって、身構えすぎる必要はありません。

服装やマナー、座席の選び方など、観劇前に知っておきたい基本情報は歌舞伎初心者向け観劇ガイドにまとめています。
座席ごとの見え方の違いを知りたい方は歌舞伎座の座席と見え方ガイドもあわせてご覧ください。

顔見世という名前の由来を知っていると、案内板や筋書に書かれた「吉例」という言葉にも「昔から続く、決まりごとのようにめでたい」という意味が込められていることに気づけます。
初めての観劇でも、こうした背景を知っておくだけで、劇場の空気をより深く味わえるはずです。

歌舞伎が初めての方へ

歌舞伎自体が初めてだと「どう観ればいいの?」と迷うこともあるかもしれません。
歌舞伎には独特の約束ごとや表現がありますが、基本を少し知っておくだけで、面白さがぐっと伝わりやすくなります。
歌舞伎とは?初心者向けにわかりやすく解説

まとめ|由緒ある「顔見世」の発表を待とう

  • 吉例顔見世大歌舞伎2026は、歌舞伎座で2026年11月1日〜25日(休演11月9日・17日)に開催
  • 演目は通し狂言『仮名手本忠臣蔵』。配役はAプロ・Bプロの二班体制で発表済み、大星由良之助は通して松本幸四郎が務める
  • 料金は5,000円(3階B席)〜20,000円(特等席・1階桟敷席)、チケット発売は2026年10月14日(水)10:00〜
  • 「顔見世」は江戸時代、役者の1年契約の顔ぶれをお披露目した行事に由来する
  • 現在の歌舞伎座の顔見世は1957年に名称を受け継いで復活したもので、実務的な契約披露の機能は既にない
  • 「まねき看板」を掲げる伝統をより色濃く残すのは、12月の京都・南座の顔見世

由緒ある「顔見世」という名前の重みを知ったうえで観劇すると、いつもとは違った特別な気持ちで舞台に向き合えるはずです。

11月の歌舞伎座に足を運ぶ予定がある方は、まず日程を押さえ、発表を心待ちにしながら準備を進めてみてください。
もし12月に京都へ足を延ばす機会があれば、南座のまねき看板が並ぶ本場の顔見世もあわせて味わってみると、東西それぞれの魅力をより深く楽しめるでしょう。
東京と京都、両方の顔見世を見比べてみるのもおすすめの楽しみ方です。

よくある質問(FAQ)

吉例顔見世大歌舞伎2026の演目は何ですか?

通し狂言『仮名手本忠臣蔵』です。
配役はAプロ・Bプロの二班体制で発表されており、大星由良之助は通して松本幸四郎が務めます。

休演日はいつですか?

2026年11月9日(月)と17日(火)の2日間が休演日です。
それ以外の期間は、原則として毎日公演が行われます。

「顔見世」とはどういう意味ですか?

江戸時代、役者と劇場が結ぶ1年契約(11月〜翌年10月)の顔ぶれを、11月の初日にお披露目した行事に由来する言葉です。
現在は実務的な契約披露の機能はなく、格式ある11月公演の名称として受け継がれています。

歌舞伎座と南座の顔見世はどう違いますか?

歌舞伎座の顔見世は1957年に名称を受け継いで復活した11月公演です。
一方、12月の南座の顔見世は、劇場正面に出演者名を掲げる「まねき看板」の伝統を今も色濃く残しており、より江戸時代さながらの雰囲気を味わえます。

「吉例」とはどういう意味ですか?

「吉例(きちれい)」とは、めでたい先例、昔から続く縁起の良いしきたりという意味です。
「吉例顔見世大歌舞伎」という名称には、江戸時代から続く由緒ある行事という意味合いが込められています。
正式名称を知っておくと、公演パンフレットの表記もより深く理解できます。

顔見世ではどんな演目が上演されることが多いですか?

歴史的に、顔見世興行では格式高い時代物の大作が上演される傾向がありました。
現在の歌舞伎座の顔見世でも、通し狂言や大役の揃う重厚な演目が組まれる年が多く見られますが、年によって内容は異なるため、実際の演目は発表を待って確認してください。

チケットはいつから買えますか?

2026年10月14日(水)午前10時から、チケットWeb松竹・チケットホン松竹で受付が始まります。
窓口販売は10月16日(金)午前10時からです。

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