舞鶴雪月花(ぶかくせつげっか)とは?あらすじ完全解説|中村屋ゆかりの変化舞踊を初心者にもわかりやすく

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歌舞伎座の演目に登場する「舞鶴雪月花」という名前。
「読み方が分からない」「どんな内容の演目か知らない」という方も多いのではないでしょうか。

本記事では、舞鶴雪月花の読み方・由来・あらすじを、わかりやすく解説します。

目次

舞鶴雪月花とは?読み方と概要

「舞鶴雪月花」は「ぶかくせつげっか」と読みます。

昭和39年(1964)に歌舞伎座で初演された変化舞踊で、十七代目中村勘三郎の俳名「舞鶴(ぶかく)」にちなんで書き下ろされた、中村屋ゆかりの舞踊です。
作曲は十四代目杵屋六左衛門、振付は先代(六代目)藤間勘十郎が手がけました。

変化舞踊とは、一人の演者が早替りを交えながら性格の異なる複数の役を続けて踊り分ける、歌舞伎舞踊(所作事)の一系統です。
舞鶴雪月花も、この変化舞踊の形式を借りて、季節ごとに異なる精の姿を一人の演者が踊り尽くす構成になっています。

歌舞伎舞踊・変化舞踊全般について詳しく知りたい方は、以下の記事もご参考にしてください。

あらすじ・構成|桜の精・松虫・雪達磨を一人で踊り分ける

舞鶴雪月花は、上・中・下の三段構成で、季節の移ろいをコミカルに描く舞踊です。
一人の演者が、早替りを交えながら三つの役を踊り分けます。

  • 上の巻:桜の精——愛らしい娘姿で、春を告げる桜の精を描きます。
  • 中の巻:松虫——秋、儚い命の松虫の姿を描きます。
  • 下の巻:雪達磨——冬、炭屋の娘に恋をした色白で男前の雪達磨が、恋焦がれる思いを軽妙に踊ります。
    恋が成就するかどうかは、幕切れまでのお楽しみです。

人間ではなくさまざまな精を演じたいという演者の要望から生まれた作品で、扇や手ぬぐいといった小道具に頼らない、素手の踊りだけで構成されているのも特徴です。

下の巻「雪達磨」の幕切れも見どころのひとつです。
朝日が昇り気温が上がるにつれて雪達磨がよろよろと崩れ、せりを使って舞台下へ沈んでいき、再びせりが上がると、目鼻に見立てた炭だけが残る——という演出で結ばれます。
おかしみの中にどこか切なさも漂う、印象的な幕切れです。

「雪月花」の意味

「雪月花」は、中国の詩人・白居易の詩「寄殷協律」にある一句「雪月花時最憶君(雪月花の時、最も君を憶う)」に由来する言葉です。
雪・月・花という自然の美しい景物を表し、雪は冬、月は秋、花は春をそれぞれ司るとされています。

本作でも、桜の精(春)・松虫(秋)・雪達磨(冬)と、季節の景物になぞらえた三態が踊り分けられており、タイトルの「雪月花」がそのまま作品構成に反映されています。

上演の歴史

舞鶴雪月花は、中村屋にゆかりのある演目として、節目ごとに上演が重ねられてきました。
2000年4月には歌舞伎座で、中の巻「松虫」の役で初舞台を踏んだ子役がいたことでも知られています。
2024年12月には、歌舞伎座「十二月大歌舞伎」第三部で、十七代目の孫にあたる中村勘九郎が演じ、中の巻「松虫」では実子と親子で共演しました。

中村屋の芸について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

まとめ

舞鶴雪月花は、十七代目中村勘三郎のために書かれた、中村屋ゆかりの変化舞踊です。
桜の精・松虫・雪達磨と、一人の演者が季節の景物を軽妙に踊り分ける構成が最大の見どころです。
物語の複雑さがなく視覚的に楽しめる演目なので、歌舞伎が初めての方にもおすすめです。

よくある質問(FAQ)

舞鶴雪月花はどう読みますか?

「ぶかくせつげっか」と読みます。
「舞鶴」は十七代目中村勘三郎の俳名です。

どんな内容の演目ですか?

一人の演者が、桜の精(春)・松虫(秋)・雪達磨(冬)の三役を早替りで踊り分ける変化舞踊です。

歌舞伎初心者でも楽しめますか?

はい。
台詞中心の物語ではなく舞踊なので、予備知識がなくても視覚的に楽しめます。

変化舞踊とは何ですか?

一人の演者が早替りを交えながら、性格の異なる複数の役を続けて踊り分ける歌舞伎舞踊の一系統です。
舞鶴雪月花のほか、英執着獅子や連獅子なども変化舞踊の一種です。

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